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出雲大社にて参道のクロマツ並木の養生を見る

 2018-08-16
夏休みを取り、
今回は島根県にある出雲大社に行ってきました。

出雲大社

縁結びの神様なのですが、
樹木医的な視点でこの神社を見ると、
この神社の参道に並ぶクロマツ並木は、根を保護するために、完全に人が歩くことができません。
人間は、並木の外側の石の上を歩きます。

出雲大社2

もともと、クロマツに囲まれた3本の並木のうち、
真ん中は神様の通り道として、以前から歩くことが出来ませんでした。
しかし、今回訪問すると、3本とも歩くことができないようになり、人間はクロマツ並木の外側を、しかも敷石の上歩くことになっていました。
人間が歩くことにより、マツの根周りの土が固くなることを予防する、いわゆる踏圧対策が完璧にされていました。 

加えて、こちらの参道のクロマツの根周辺には、菌根菌資材、「炭八」という木炭が使われています。
菌根菌資材は、クロマツが悪環境にも耐えることが出来るよう、耐環境ストレス性をアップさせるため、菌根菌をマツの根と共生させる樹勢回復手法です。木炭は、その菌根菌の住処となるように敷設した副資材です。

この出雲大社でのクロマツ並木対策は、
・ 完璧な踏圧対策
・ 菌根菌資材の投入
の両輪による樹勢回復・保護対策となります。
補足的に、菌根菌の数が減らないように、菌の住処である木炭を追加投入した形です。

やはりこの規模でクロマツ並木の保護をすると、
マツは元気に青々としてますね!
この日はあいにくの雨模様でしたので、写真ではいまいちわかりにくいのですが。。。



除塩を行ってきた北山台スギの経過確認

 2018-02-20
昨年より行ってきた北山台スギの除塩作業の経過確認を行うため、
土壌サンプルの採取に行ってきました。

北山台スギ2 北山台スギ1

除塩と言っても、このスギは内陸にあり、海からの影響で塩害になっているわけではありません。
塩化ナトリウム(NaCl)を硬化材として使用して、地盤強化する工法があるそうです。
樹木医をしていてもなかなか気づかない情報です。偶然知ることになりました。
今回はこれの影響により、塩害に弱いスギがちょっと生育不良を起こしている状況でした。

除塩が完了すれば、次には樹勢回復作業を行う予定です。
樹勢回復作業では、大量に根を強制的に切断し、菌根菌資材を投入するという作業を行います。
土壌分析を行って、除塩が完了したかの確認が取れ次第、作業を行う予定です。



石巻市民憲章脇のマツの樹勢回復作業

 2015-12-15
今日は穏やかな日でした。
今日の作業は、石巻市民憲章脇に植栽されているマツの樹勢回復作業です。
この木は昨年から手を加えさせて頂いている木となります。
石巻市民憲章脇のマツ

なかなか大変です。
昨年は、塩害対策(除塩)作業、薬剤(殺虫剤)散布、無機肥料施肥、アミノ酸液肥の葉面散布を実施しました。
いろいろとしましたが、メインは塩害対策(除塩)作業となりました。
ということで、今回が樹勢回復作業の本番となります。

状況は、昨年からあまり変わっていません。
正確にいうと、春から夏にかけていい傾向にあったのですが、今年の夏の猛暑がかなり堪えたみたいで、状況としては変化なしというところです。
今回の作業は、樹勢回復を狙い、菌根菌資材の投入が主作業となります。
バイオエコティクス根健 マツ用」(松本微生物研究所 製造)の投入となります。
今日の作業は1人で行っていたので、詳しい作業工程は以前にブログを参照ください。
今日の作業も、根をビシビシと切って、菌根菌資材を投入しました。
来春に根が新規に伸びてきた段階で、菌根菌に感染し、栄養・水分の栄養効率の良い新しい根がどんどんと誕生する予定です。

加えて、今日は新しい試みとして、
花壇に植えられたこのマツの根域を十分に確保することを目指し、周りのイヌツゲ、カンツバキの根が侵入できない領域(マツの根専用領域)を作るため、防根シートの埋設を実施しました。
石巻市民憲章脇のマツ

通常、マツは弱い木のため、他の樹種の木の根が侵入してくると、生存競争に負けて、どんどんと根系が衰退していきます。
それを食い止めるために、人工的にマツ専用の領域を確保した形となります。
防根シートとは、木の根が嫌がる物質を染み込ませた不織布の布で、根が伸びて欲しくない方向などに埋設することにより、根の伸長をコントロールする資材です。馴染みの深いところでは、歩道下に根が伸長し、歩道をボコボコにならないように、その方向に根が伸長しないように埋設されています。

これで、今、私が行える樹勢回復作業のすべてを行いました。
今後は、マツ専用領域に、健康な根を新規に出してもらうことを願うだけです。
来年夏以降どうなっていくか気になるところです。



タグ : 樹木医 樹勢回復
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