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ヤノナミガタチビタマムシについて

 2019-06-05
今回はまじめに樹木医の仕事の話です。
以前に樹木治療を行った神社の御神木のケヤキがあります。

ケヤキ
(諏訪八坂山神社(静岡県富士宮市))

毎年、ヤノナミガタチビタマムシという虫に葉を食害され、夏以降に見た目が非常に悪くなります。
そのため、春には治療の効果より、元気になったなあ~と実感するのですが、夏過ぎに見に行くとどうも見た目がいまいちでした。

昨日、とある造園会社に遊びに行って、話をしていると、
このタマムシの被害で、新規に植栽した木が枯れるという話が出ました。
これまで、ご神木のケヤキについては樹勢も400年程度の巨樹のため、タマムシの被害で気が弱ることがないため、
あまり気にしていなかったのですが、せっかくの機会なので、ちょっといろいろと調べて見ました。

山梨県で、かなり被害が大きいようで、いろいろと情報がありました。
ヤノナミガタチビタマムシの生態、防除について一番詳しい情報がこちらにあります。

ヤノナミガタチビタマムシ

防除方法として、こちらで紹介されているのは、夏に早期落葉した落ち葉の処分でした。
その落ち葉に中にヤノナミガタチビタマムシの幼虫、サナギが大量にあるため、それを処分して個体数を減らすという方法でした。
ただ、冬に樹幹の樹皮の割れ目で越冬するということなので、冬場に石灰硫黄合剤を樹皮に散布するのも悪くないかな?と思いました。






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珍しい! 元気なうちに樹木への相談を受ける

 2018-11-07
大黒澤苑の大ケヤキ

宮城県富谷市の歴史施設内の大きなケヤキです。
推定樹高25mくらいでしょうか。

樹木医という仕事としては、至って珍しい案件で呼ばれました。
今回は、今は元気な木だから、今後も弱らないように手を打ってほしいというもの。
珍しいです・・・
樹木医という仕事柄か、普段はボロボロになった木を目の前にどうやって回復させるかを考えることが多いもので。
本当に珍しい!

これから5か年計画を練ることになります。
かなり責任重大ですね。
まだ調査診断を行っていないので、具体的なことはまだわかりませんが、
大枠で
「こんな感じでこのケヤキの対策をしようと思います」
ということを来年度予算確保のため、書かなくてはなりません。

けっこう空想が入ってしまいそうです・・・


神社のご神木 ケヤキの樹勢回復作業 最終日

 2016-01-20
神社のご神木の樹勢回復作業も今日が最終日です。
今日は総仕上げの客土投入、杭・ロープの設置です。

ケヤキ 樹木治療 ケヤキ 樹木治療
この作業は、手伝ってもらっている造園会社にお任せです。
私は作業員に徹しました。
デザインセンスが全くない私としては、一切見栄えについてのコメントを控えました。
普段から美しい庭を手掛ける皆さんにお任せです。

こうして完成です!!
ケヤキ 樹木治療 ケヤキ 樹木治療

今後、私の仕事としては、
・ 新葉開葉後に発根促進剤の根元に散布すること
・ 2年くらいたった段階で、発根状況を診る経過観察を行うこと
でしょうか。
とにかくすべての工程が無事に終わりました。

最後は、ご神木を触らせてもらった神社でお賽銭を入れて、神頼みをしてきました。
やれることはやったので、あとはケヤキ自身に頑張ってもらうのみです。
本当に最後は神頼みです。

2年後の発根状況を確認するのが楽しみです!





神社のご神木 ケヤキの樹勢回復作業 第3日目

 2016-01-15
神社のご神木の樹勢回復作業が続いています。
今日が第3日目です。

このケヤキについては、3つのことを行います。
1. 石囲いの撤去・再設置作業
2. 土壌の膨軟化作業・pH調整作業
3. 菌根菌資材を使った発根促進作業
今日は1、3を行います。
私は3を担当し、一緒に作業をしている造園会社が1を担当します。

今日使用したのは、
バイオエコティクス根健(ケヤキ用)」(これは特注品です)
この資材を使用し、根を強制的に菌根菌に感染させ、栄養吸収効率の高い菌根を発根させるのが目的です。
このケヤキは、長い間境内に車が出入りしていたことでの土壌の固結、過去の境内で行われた工事等により、南側の太根がほぼ枯死しています。
そのため、将来的に台風等での倒木の危険性も出てくるので、その個所を集中的に発根促進処置をしました。
とにかく急いで発根させ、どんどんと根を生長させることが今回の目的となります。
今年の春からどんどんと発根してくれることを願うのみです。

ケヤキ 樹木治療 ケヤキ 樹木治療

神社のご神木 ケヤキの樹勢回復作業 第2日目

 2016-01-14
神社のご神木の樹勢回復作業第2日目です。

今回の樹勢回復作業で、このケヤキについては、3つのことを行います。
1. 石囲いの撤去・再設置作業
2. 土壌の膨軟化作業・pH調整作業
3. 菌根菌資材を使った発根促進作業
今日は2の作業です。

今日使ったのは、エアスコップという圧縮空気式掘削器具です。
どんな器具かの動画を下記に載せます。

この器具の良いところは、根をほとんど切ることなく、土壌の掘削ができることです。

今回は、これで穴を掘るのではなく、土壌改良、土壌の膨軟化用として、土壌改良資材のすき込み、土壌をほぐし、攪拌するために使用しました。土壌改良材は、軽石資材、ピートモス系土壌改良資材、石膏系カルシウム系pH調整剤を使いました。
・ 軽石資材・・・十和田砂
・ ピートモス系土壌改良資材・・・有機無機複合土壌改良材「OH‐C」
・ 石膏系カルシウム・・・スーパーカルシウム
これらをエアスコップにて土壌中にすき込みました。

土壌の膨軟化は、深さ30~50cmの範囲でケヤキの幹から5m以内の全面について行いました。
エアスコップを使うようになってから、ツボ穴式土壌改良は一切しなくなりました。
手間がかからないし、効果が圧倒的に違うからです。
エアスコップをもう手放すことはできません。

ケヤキ 樹木治療  ケヤキ 樹木治療

明日以降は、仕上げ作業と並行して、細かい樹勢回復作業を行っていきます。

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