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根で吸われた水と養分は逆流する!?

 2019-07-10
樹木医をしていると、不思議な相談が来ます。

盆栽の愛好家の方ですが、
質問者:「根で吸った水や養分は逆流することはある?」
私:「いや。ないです。」
質問者:「でも、逆流してるんだよね。樹が枯れないもの・・・」
私:「えー!」

ということで、現物を見せてもらってきました。

ネズ 盆栽 杜松

盆栽ではよくあるのですが、植え替えとして、今まで木が立っていた方向と全く別の角度にして植えます。

ネズ 盆栽 杜松 ネズ 盆栽 杜松
ということで、植え替えと同時に、
黄色い丸が以前の根ですでに切除済み。
青い丸が不定根発根処理をして、それからそこを新しい根元として植栽実施。

これまで幹の途中だった青い部分にしか根がないんです。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、確かに黄色い部部には根がない。
きれいに切り取られてしまっています。
そして、これまで青い丸より幹の下側に位置していた写真右側の枝も元気で枯れそうな気配がありません。

となると、
青い丸の部分の根で吸収された水、養分が幹を逆流して、以前の下の枝(写真右側)の枝に供給されていることになります。

うーむ、わかりません。。。






タグ : 樹木医 盆栽

タケの花・・・初めて見ました!

 2019-07-07
60年に一度しか咲かないという巷の噂にあるタケの花
初めて見ることになりました。
樹木医という仕事をしていてもなかなかにお目にかかることはできません。

七夕用に切られたタケに花が付いていた!!
ということは、厳密にはすでに死んでいるわけですが、とにかく初めてタケの花を見ました。
タケの花 タケの花

やはり七夕用に伐採された竹だけあって、写真うつりがいまいち・・・
ということで、ネットより写真を参照

タケの花
(参照 http://izushirahamaolive.blogspot.com/2019/04/blog-post_28.html)

何はともあれ、初めて見るタケの花でした。





エチオピアの薔薇(バラ)について知る

 2019-06-20
今日、エチオピアで生産された薔薇(バラ)を輸入し、お花屋さんとして、販売をされている方とお話をする機会がありました。

エチオピアンローズプロジェクト
(参照 https://etrose-project.com/)

詳しくは下記よりどうぞ。
https://etrose-project.com

エチオピアのバラは、ほかのバラより圧倒的に長持ちするそうです。
初めて知りました。

何でだろう?と思い、質問したところ、面白い回答が返ってきました。

紫外線が圧倒的に強い
なるほど!
エチオピアは高原の国、首都のアジスアベバは標高2400m、のため、日本などと比べ、紫外線が圧倒的に強く、皮膚ガンになるレベルだそうです。

さらに、
超アルカリ性の土壌で栽培されている
なるほど!
アルカリ性はカルシウムやマグネシウムが原因と推測されます。

この2つの理由は面白いですね。
紫外線が強いと、植物は自分の体内にアントシアニンなどを蓄積します。
アントシアニンにより、自分の体を紫外線から守ろうとします。
アントシアニンと聞いてピンときた女性の方が多いと思います。
ポリフェノールの一種で、抗酸化作用があります。つまり、アンチエージング効果があるのです。
ゆえに、バラが長持ちする。
なるほど!

また、超アルカリ性の土壌で育ち、
アルカリ性の原因であるカルシウムやマグネシウムをふんだんに吸収していると思われます。
カルシウムは、細胞1つ1つを丈夫にします。
マグネシウムは、葉の光合成能力を向上させます。つまり、切り花になっても、カルシウムでしっかりした細胞を持ち、体中から水が抜けにくい構造をしているのではないかと。また、切り花になっても、葉は光合成を続けます。その光合成によりしっかりと生きていくための栄養分を効率的に製造し、体中に送り続けることが出来ます。

なるほど!
面白いですね。
悪環境で育つがゆえの強さですね。
面白い話を聞きました。





メタセコイアのその後

 2019-06-18
以前に、東北大学のキャンパス内で、道路(歩道の拡幅)工事のために仕方なく、太根をバッサリと根切りチェーンソーで切る処置をしている現場に立ち会いました。そのメタセコイア3本のその後についてです。
以前の記事はこちらより。

さて、あれから4年。
メタセコイアは3本とも元気です。

メタセコイア メタセコイア メタセコイア メタセコイア

根の切り口を見ると、少しずつ巻き込み始めていることも確認できました。
根を切られていない並びの木との違いは、低い位置に新しい胴吹き枝が出ているかどうか。
この胴吹き枝を見て、地中では新しい若い根が出始めているのかなと推測できました。

とりあえず安心です。




イヌツゲ枝枯れ病について

 2019-06-13
以前に調べたことがあり、かつて投稿に書きました。
詳しくはこちらから。

イヌツゲ枝枯れ病
(インターネット版日本植物病害大辞典より)

今日、改めて造園会社より相談が来たので、イヌツゲ枝枯れ病について再度調べてみました。
茨城県県林業技術センターの研究報告
https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/ringyose/seikgaiyo/documents/kenkyuseika_no48.pdf

日本植物病害大辞典インターネット版
https://www.boujo.net/release/byougai-release/%E3%82%A4%E3%83%8C%E3%83%84%E3%82%B2%E6%9E%9D%E6%9E%AF%E7%97%85.html

論文についても2本ありました。
イヌツゲ枝枯病菌の発育・樹体内分布・被害拡大に及ぼす温度・季節の影響
(尾関 俊亮, 升屋 勇人, 梶村 恒 日本森林学会大会発表データベース 2019年 130 巻 P1-238)

イヌツゲ枝枯病の発生・拡大様式と罹病部周辺の菌相
(尾関 俊亮, 升屋 勇人, 梶村 恒 日本森林学会大会発表データベース 2018年 129 巻 P1-254)

トップジンM水和剤で登録もあるので、あとはきちんと病気を把握して、防除するだけですね!
今回の問い合わせを受けて、自分の樹木医としてのデータベースを更新した感じです。






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